時代屋プロ 其の12  武ちゃんの「こきりこ・ササラ踊り」


筑子(こきりこ)・ササラ踊り

「筑子(こきりこ)」は、富山県、越中五箇山・上梨の山里を中心に伝承された全国的に有名な古代民謡である。
多くの民謡は起源や伝承の経緯がつまびらかでないのに比べ、この唄は「越の下草」や二十四輩順拝図絵、「奇談北国巡杖記」などの古文献に記載されており、来歴がかなり明確である。したがって、大化の改新(約1400年前)の頃から田楽として歌い継がれてきたという語り伝えも、かなり信ぴょう性のあるものと思われる。
「こきりこ」は、越中五箇山の古社、上梨白山宮の祭礼に歌い踊られてきたが、隔絶山村として長い歴史を経た五箇山も、大正末期から昭和初期にかけて、電源開発などにより、外界との交流が始まるにつれて忘れられていった。西条八十氏がこきりこ採譜のための五箇山探訪したのを契機に、昭和26年、古くから歌い継いできた上梨の山崎しい老(昭和38年没)の演唱を採譜して発表し、一躍脚光を浴びることになった。奈良朝の万葉集などにみる純真、素朴にして、大らかな古代日本精神を伝承する唄として、その文化的価値が認められた。そして昭和28年、東京・日本青年館に於ける第四回選定無形文化財として、全国郷土芸能大会に出場した。リズム・メロディーとも簡単で、しかも明るく軽快なこともあって多くの人々に愛されている。
楽器は、鍬金、筑子竹、ささら、鼓、横笛、太鼓など往時のままのものを今に伝え、豊穣を祈り祝う純朴な踊りであります。

                                                    資料:越中五ケ山筑子唄保存会・こきりこ(筑子)の由来 より

                                                                             

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